歩行時の着地と荷重

着地はつま先とかフラットだけど、荷重は踵になりますね!

最近、ウォーキングフォームの閲覧が多いので、再度、見解を載せておきましょう。

因みに昔の記事を一つ上げておきましょう。https://wp.me/p3FxLL-l9

 

歩行に於いて、スピードが出ないディフェンシブな動きをしていると、どんな風にでも歩けてしまうものです。

それこそ、つま先着地だろうが、かかと着地だろうが、フラット着地だろうが自由自在に出来てしまいます。

リハビリ期には、これでも構わないでしょうが、スピードが上がってくると意識するべきことが出てきます。

 

自身の体力向上とともに、歩行スピードが向上するとそれに伴って、スピードに逆らわない足の運びが必要となります。

これは、具体的には遊脚期の接地前に脛を前方に振る、いわゆる蹴り出しという動作から、もう一度引き寄せながら接地する動作になります。

ちょうど地面を引っ掻くような動作になりますね。

 

一見、止まっていると引っ掻いているように感じますが、自らが前方移動していますので、物理的には高さを維持している動きになります。

この蹴り出しからの引きつけ動作は、効率的な推進を維持するためには、非常に大切なものです。

過去に何回か指摘している通り、重心が等速直線運動に近くなるのが理想的な前方移動なのです。

 

この一連の動きをやらなかった場合、一歩一歩が全てストップ動作となってしまい、効率が悪くなるばかりでなく、足部の故障の原因となってしまいます。

この手の痛め方は結構多く見られ、足根骨・中足骨・膝・腰の痛みと、段々痛みが広がります。

つまり、蹴り出しからの引きつけの動作は、必須の動作であるということを強調しておきます。

 

つま先着地は、引きつけ動作が強ければ自然に起こることですが、荷重に関しては踵となります。

フラット着地の場合も、荷重に関しては踵になります。

かかと着地をした場合も、もちろん踵荷重です。

 

踵着地の何が問題かと言えば、踵を着いてからつま先に重心が移るまでの時間に、前脛骨筋が緊張するということです。

はっきり言って、この前脛骨筋の緊張は、フラット・つま先着地であれば起こりえない緊張であり、余計に疲れるだけと言えます。

短距離であればなんとかなることでも、長距離の移動ではボディーブローのように堪えてきて、前脛骨筋が疲れ切ったとき、つま先が下がって躓いてしまうのです。

 

また、踵着地では、どうしても前方に着地しすぎる傾向になります。

荷重が重心より前方で行われる場合、推進力を損なうストップモーションとなるばかりでなく、その衝撃がヒールストライクと呼ばれる過重負担による障害を引き起こします。

それでもまだ同じ動作を続けざるを得ない長距離の移動では、膝・股関節・腰の過重負担となり、慢性痛を引き起こす原因となります。

 

このような理由から、大股でストライドを広げ過ぎず、着地では地面をひっかくような動作を心掛けることを推奨します。

過重の目安は、臍の真下あたりです。

 

自称専門家の「大股で!」とか、「踵から着地!」のセリフに騙されると痛い目を見ますよ!