灸と選挙

灸をすえられたのは誰?

一枠小池都知事

二枠松井府知事

三枠落選した候補者

 

さて、今回のお題には、「灸をすえられた」の正しい使い方を考察します。

順に、今回の総選挙で報道された事実をもとに現象を説明します。

 

一枠、小池都知事は、選挙後、多くの候補者の落選の責任を両院議員総会で追及され、お灸をすえられた格好だ。

二枠、松井府知事は、選挙後、丸山穂高議員から、ツイッターでその責任を追及され、いわゆるお灸をすえられた恰好だ。

三枠、落選した候補者は、懸命の選挙運動を展開したものの信任が得られず、選挙民からお灸をすえられた格好だ。

さてどうですか?

 

ちょっと整理しましょう。

一枠、小池都知事(受療者)は、施術者である希望の党の議員から、選挙運動の反省と責任を追及された。

二枠、松井府知事(受療者)は、施術者である丸山穂高議員から、選挙対策についての責任を追及された。

三枠、落選した候補者(受療者)は、施術者である選挙民から、得票を得られなかった。

これが実態です。

 

答えは、一枠、小池都知事、二枠、松井府知事です。

 

解説すると、

一枠、小池都知事と、二枠、松井府知事は、直接的に反省を促すという、言わば治療目的の介入という作為をされたわけです。

この二人は状況の違いこそあれ、お灸をすえられています。

一方、落選した候補者は、選挙民から投票しないという不作為によって落選したのですから、灸をすえられたわけではありません

 

そのようなわけで、落選した候補者に対して、「選挙民から灸をすえられた。」という表現を使うのは、論理矛盾があるわけです。

先日来から、総選挙の報道では選挙結果に対し、上記の表現を使うマスコミが多いのに閉口しておりました。

 

我々、灸を生業としている立場で、考えてみてください。

懲罰的に表現する報道が営業妨害なうえ、論理性も担保されていないレベルの低さです。

マスコミって、頭の良い人たちの集まりじゃなかったの?

 

これを読まれた皆さんは、今後、正しく「灸をすえられた。」を使えるようになっていただけると幸いです。

因みに、灸をすえるのは、改善の余地があるからです。

これも解ってほしいところです。