虚実には平があり、陰陽には太極がある!

その葛藤こそが日本人!

これ、解ります?

 

東洋文化にはこれがあるのです。

虚実というのは、その状態を表す言い方ですが、最近は二分論的に認識されがちです。

 

ところがそれは、西洋的なフィルターで考えているからなのです。

白か黒か?

この発想こそが、西洋的な発想なのです。

 

東洋的には、虚実の間に「平」が存在します。

平とは、虚でも実でもない通常の状態ということです。

兎角、この発想は現代日本では忘れられがちです。

 

ところが、中国古典を紐解いてみると、「平」という表現が結構出てくるのです。

 

同じように、陰陽というと、陰か陽か2分論のようですが、太極という陰陽が入り乱れた混沌とした状態があるのです。

少し前の時代、風潮として曖昧な日本人というのが外国の人から見ると分かり難いという、半ば日本人のデメリットであるかのような論評がありました。

しかしこれは日本人の育んできた、しかも東アジアの国々で忘れられた高い文化性があるのを忘れてはいけません。

 

物事は、完全に二分論的に分けられることばかりではありません。

どちらか判定が不可能という、葛藤の場面にこそ日本の文化の本質がある!

物事を一方的な考え方で善悪二分論的に考えることは、決して日本文化ではないのです。

 

「平」、「太極」というどちらともつかない葛藤が冷静な分別を倦むのではないですか?